BRANDING

周年ブランディング

ANNIVERSARY BRANDING

周年ブランディングは、創立30年、50年、100年といった節目に意識統一を図り、新たな一歩を踏み出すブランディング活動です。しかし、周年事業の多くは各部署から選出された社員で構成された実行委員が中心となり、「周年記念誌には何を載せようか」「どこのホテルでどんなイベントをやろうか」という話になりがちです。 そのような残念な状況に陥るのは、ほとんどの社員が他社の周年行事に参加したことがなく、拠りどころにするのが過去の自社事例ばかりだから。委員を経験した上司や先輩に聞けば、「○周年のときは1年前から記念誌を作りはじめて、みんなで徹夜して作ったなぁ」と武勇伝。時代が変わり、今を生きる若手社員が居るにも関わらず、手法が古いままなのです。 「副業・兼業OK」という今を生きる感度の高い若手にとっては、まるで樟脳の匂いが染み付いた箪笥の引き出しを開けるような行為に映ります。もちろん、会社の生い立ちや歴史を伝えることは重要です。しかし、その手法を誤ると会社の独りよがりになり、膨大な時間とコストをドブに捨てるようなことになるのです。「結局なんだったんだろう」とならないためにも、祝い事という「点」ではなく、そこから新しい歴史を築きはじめる「線」であるべきなのです。

会社単位ではなくプロジェクト単位で仕事や人が繋がる時代、周年イベントによって愛社精神や帰属意識を高めることは非常に難しくなっており、社員たちに届かない形骸化したものではなく、大胆かつ緻密に計画しなければならないといえます。周年事業を進める上で重要なのが「社員の巻き込み」です。実行委員(会社側)と社員という図式は、「提供」と「享受」の関係になり、社員たちが自分事として参加しにくくなります。また、トップからのメッセージも、力が入りすぎて過度な要求をしてしまうと、大きな溝を作りかねません。周年事業はある意味、社長も社員も対等。全員で作るというプロセス自体が成果なのです。 周年ブランディングは社内だけでなく、顧客や取引先に向けて、社内のエンゲージメントをアピールするチャンスでもあります。節目を迎えた今、どのような意志で成長していこうとしているのか、あるいはどんな志を持つ社員がいるのか、プロジェクトはどのように進められているのか、周年ムービーやブランドブックなどを通して、社内外で確認・共有することが重要なのです。

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